なんとなく気になって確認したところ、今年発売されたパチスロ機のなかで「完全オリジナル」の「新規IP」は大都技研の「てぃだどんどん」、パイオニアの「アメイジングライブ」、ネットの「花笠」の三機種のみでした。
完全告知でシンプルな遊びやすさがウリの沖スロは原作を使うほうがムズい説があるゆえ、それを除外すると「オリジナル新規はナシ」という結果に。
そう、世はまさに大版権時代…もっというとアニメ版権時代。
オリジナルIPはどれも「続編」ばかりで、90年代〜00年代に生まれた名作たちがこぞって「ついに待望のスマスロ化!」とか「いよいよ完全再現!」みたいなのを繰り返しています。
なんでこうなっているかというと原因は2つ。ものすごく当たり前ですが開発費の高騰と販売台数の低下です。
ホールからすると機械が高いし昔ほど新台が武器にならないので、そもそもそんなに買いたくない。
必要に迫られて買うならよく分からない新規IPよりも知ってるIPのほうが良いわけで、要は「あの伝説の機種の続編!」とか「原作アニメがシーンズ3放映予定!」とかの方が「んじゃそれでいいや」ってなるわけですな。
さらにアニメ版権だと原作のシーンが使えるんでゼロから世界観を練るより演出が作りやすいというオプションもある。版権使用料を考えたとしても開発費(=開発期間)を短縮することもできると。いいことだらけです。
んで聞くところによるとアニメ業界はアニメ業界で現在は「制作費不足」がハンパない状態となっており、パチンコなくして次シーズンの制作が立ち行かなくなってるそうで。つまり昔よりかは許諾が取りやすくなってるとか。
調べてみたところ長年制作費回収の命綱だった円盤(DVD・BD)の売上がここ10年で半減しており、どうやらほんとにその傾向はありそうです。
素人考えですが、これは動画配信サイトやサブスクサイトの利用者が急激に伸びた結果、物理メディアが一気に「不自由で」「ダサいもの」なってしまったという、消費者マインドの変化が影響してるのかもしれません。
いやいやアニメファンはそもそも物理メディアをファングッズとして買ってるから不自由さとかどうでもいいよと思うかも知れませんが、実際「日本映像ソフト協会」なるところの発表によりますと、2013年には600億あったアニメBD・DVDソフト売上が、2024年には230億程度まで落ちてます。
一方でアニメ制作本数は2013年ごろからほぼ横ばい。毎年300本から350本程度を行き来しており、相当きつい状況なのが見て取れます。
もちろんその分配信で金が入ってるんでしょうけど、流石に物理メディアの直接販売よりそっちが儲かるという話は寡聞にしてしらず。
なんにせよ5号機中盤から急激に「アニメ版権ばっかりになってきた」という状況を見るに、円盤の売上減少との相関関係はありそうですよね。
さて、長々と解説しましたけど、じゃあこの状況が悪いことなのかというと、決してそんなことはなく。
最近はオジサンもアニメ版権への抵抗感がほぼゼロになってるのでドスケベな演出でも真顔で打つようになってますしドントコイであります。
が、アニメ一極集中という状態はあまりよろしくない。
多分制作費の回収に難航してるスタジオはアニメ関係だけじゃなくてもっと一杯あるので、それらと粘り強く交渉してホール内の世界観を広げる努力はしていったほうが絶対いい。
と、筆者なんかが言うまでもなく実際にメーカーさんはやってるんでしょうけど、にしても「この版権誰が知ってんだよ」みたいなアニメがポテチを摘む感覚でカジュアルにパチ化・スロ化してるのを見るとちょっと低きに流れてる感がしちゃいます。
日常的にホールに行っていろんな台のコラムを書いて、なんなら試打してる筆者でさえ、似た絵柄の演出の台が多くなりすぎてて「どれがどれだったか」ちょっと分からなくなってきてるので、これ以上増えると「あの頃のああいう台」で一括りになっちゃうかも。というより、もうそうなってきてます。
ヒロシ・ヤングさんも言ってましたが、同じ映像版権でもここで「仁義なき戦い」とかのスロがあったら超目立つと思いますし絶対売れると思うんですけど、どうすかね。難しいかなぁ。
「新幹線大爆破」とか、リメイクもされたしちょうどいいんじゃないですか。
どうでしょう。SANKYOさんとかマイケル・ジャクソンまで出したんだから、チャレンジ期待してます。
と、本日はここまで。最後までありがとうございました!