東京から望む富士
冷たく硬質な空気が、春に向けて徐々に緩み始めるこの頃。むろんそれは一直線に進むわけではない。行きつ戻りつ三寒四温を繰り返しながら、しかし確実に日も伸び始めている。
東京には富士山が望める坂や丘が多数存在する。秋田出身の僕は、東京に出てきてからもしばらくの間は富士山までの距離感が掴めずに、恥ずかしながら東京の街中から富士山が見えるものとは思ってもいなかった。だから「富士見町」のような地名に織り込まれている富士山も意識することがなかった。
今はビルなどで見えなくなってしまった所も多いが、本当にそこから(例えば富士見橋などから)富士山が見えるのだと認識するようになったのは、多分15年くらい前からだと思う。
若い頃は、自分の住んでいる東京の景色景観にまるで興味を持てなかった。生活は今よりも夜行性だったし、せいぜいが40〜50メートルも先まで見えたら十分という、まるでモグラのような生活をしていた。それに対して特に疑問に思うこともなかった。
しかし今は違う。それが良いのか悪いのかはわからない。年齢なのかもしれない。近所に富士山を望める坂があることを今の僕は知っている。
先日、中途半端な台を打って、中途半端な時間に終わってしまった日があった。夕方の17時くらいだっただろうか。まだ早いので駅2つ分歩こうと、帰路にその富士見坂経由のルートを選んだ。歩きながらぼんやりとモヤモヤする気持ちを消化したかったのかもしれない。
視線を遮る建物が消えた瞬間だった。

薄ら雲のベールを纏った富士山が、燃えるような夕陽に輪郭だけをはっきりと縁取られ、その夕陽の位置からまるで後光が刺しているかのような状態で目に飛び込んできた。
スマホを見ると時刻は17時をすこし回ったくらい。日没は17時半くらいなのだろうか。空気の柔らかさといい、その時にふと「春は近いな」と思った。
棘は気にすることに意味がある
さて稼働の方ではあるが、いつも行っている店が先週ようやく今年初めてのまとまったアケと言える状況になった。まとまったというのはこの場合、一度にたくさんということではない。4〜5日続けて良い状況をキープしたと言うことだ。
しかしこちらの都合で、打てたのは時間で言うと6割くらいだった。僕の昔気質な打ち方だと、基本的には暇な方が有利だ。暇と言うかパチンコを第一に朝から時間を使う立ち回りが有利になると言うことだ。
だがパチンコはあくまで生業であり、必ず打たなければならないものではない。もちろんずっと打たなければ立ち行かなくなってしまうが、状況によってはもっと優先させる事も出て来る。それは仕方がない。
10年くらい前まではすこし感覚が違った。ホールに行けばなんとかなるという感覚が今よりも強かった。むろんどうにもならない時も、もちろんあった。しかし多少我慢したり努力すればどうとでもなるといった感覚は強かった。
しかしここ10年で少しずつ変わっていった。もし打ち切れなければそれは棘のように心というか記憶に刺さり、長いことささくれ立って引きずってしまっていた。いつでも取り返せるという気概はどんどん薄れていった。
そんな気持ちに相反して、それを壊したくなる衝動も出てくる。北海道の言葉で言えば「ワヤにしたくなる」気持ちだ。優秀台を敢えて捨てて昼から酒を呑んでやりたくなる気持ち。「月曜から夜更かし」ならぬ「月曜から昼酒」をしたくなる気持ち。
しかしそれは棘を意識しているからこその気持ちだ。パチンコの上に自分のエゴ、なんでも良いのだがその場の欲求をどうしても乗せたくなってしまう。積み重ねたパチンコのロジックを一時的に表面上だけでも壊したくなってしまう。棘が刺さってしまうということを意識し過ぎて気にし過ぎて、どうしてもそれを壊したくなってしまうのだ。
だが今のハネモノでは優秀台とはコンスタントに探せる台ではなく、言わば間違えて見付けてしまうようなものになってしまった。なのでそのささくれも今の期待値を考えると、もはやどうでも良くなってくる。そしてささくれにも気付けなくなる。そうなるとそれを、壊したくなるという相反する気持ちにすらならない。
しかし元々は所詮こんなもんだよな、との思いもあるのでややこしい。まあ塩梅を探りながら適当にやっていくしかないのだろう。
ファインプレーに行き着く
さてそんなアケを半分近く取りこぼした後の稼働ではあるが、やはりなかなかキツい。今朝もいつもの店に朝から行くが、打ってみたいと思える台は無い。これまたいつものルーティンで近場の店もまとめて見回るが、こちらもパッとしない状況。
ここまではまるで前回と同じ展開だが、今回は次に行くべき店が特に無い。でもこの駅にいても仕方がない。なのでとりあえず移動することにした。電車に乗ったのは10:30くらいか。
10分程電車に乗って下りた駅のホールを見に行く。前回打ったホールをとりあえず見に行くがまるでダメ。まあイベントも特に無いし仕方ない。この辺りまでの見回りは、以前までだとすこし大きな括りのルーティンでもあった。当りが薄過ぎて最近ではあまり見回らなくなってしまっていたが、良い機会だと思いこなしていくことにする。
同じ駅ですこし歩いたホールを見てみると、データから推測するにおそらく今日ではないがファインプレーに良化が見られる。以前に一度打ったことがあった台。見た目で言えばその時にかなり近い。この店はあまりデータが見れないのだが、多分ヤクモノは悪くないはず。そこまで打ちたいといった感じではないが、こちらは試せる台があるだけでもありがたい状況だ。そんなわけでこれをすこし打ってみることにした。
ここからは2500個毎の累積データと共に。
▼累計2500個打ち込み時の累積データ
鳴き/拾い/第一関門突破(当り)/SP(当り)/当り
129/50/25(4)/3(2)/5
ヤクモノに関してはやはり手応えを感じる。拾いも下ムラだろう。問題は鳴き。打ったことのある台で間違えていたら目も当てられない。
▼累計5000個打ち込み時の累積データ
鳴き/拾い/第一関門突破(当り)/SP(当り)/当り
269/115/67(7)/6(3)/9
鳴きも拾いも上がって来たが、なんとなく高くはならない気もしてきた。時間的には他を見回りに行く最後のチャンスとも思うが、面倒なので打ち続けることにする。
▼累計7500個打ち込み時の累積データ
鳴き/拾い/第一関門突破(当り)/SP(当り)/当り
409/173/98(10)/7(3)/12
このヤクモノならば打っていても良いと思えるくらいのラインまで上がってきた。しかし当たらないので出玉があと400個。貯玉を使い切っても打ち続けるべきラインなのかは微妙。
▼累計10000個打ち込み時の累積データ
鳴き/拾い/第一関門突破(当り)/SP(当り)/当り
534/230/125(13)/8(3)/15
貯玉も使い切って現金投入ゾーン突入。頑張って打つほどではなさそうとは思うが、しかし乗り掛けた船なのでもうちょっと試してみても良いのかとも思う。切りの良い10000発を打ち込んで、あとは出玉が続くかどうか次第になってきた。
▼累計11000個打ち込み時の累積データ
鳴き/拾い/第一関門突破/左ヒット(当り).HR(当り).右ヒット(当り)/SP(当り)/当り*ハズレ磁石
592/255/135/4(1).10(10).21(4)/8(3)/16*35
そこそこ切りの良い11000発打ち込みで出玉が無くなる。正確には20個程打ち込みが足りないが、まあそこはだいたいで良しとしておく。結果的にマイナスになるような台ではないが、かと言ってこの程度の鳴きだと高くなる事もなさそうという認識になった。
| Pファインプレー 最終データ |
| 総打ち込み | 約11,000個 |
| 総鳴き(率) | 592回 (13.4/k) |
| 拾い(率) | 255個 (43.1%) |
| 第一関門(率) | 135個 (52.9%) |
ルート別 左 / HR / 右 / SP | 4 / 10 / 21 / 8
|
| 大当り | 16回 (1/37.0) |
| 打ち込み推移 (鳴き/拾い) |
| 個数 | 鳴き | /k | 拾い | 率 | 当 |
| 2500 | 129 | 12.9 | 50 | 38% | 5 |
| 5000 | 269 | 13.4 | 115 | 42% | 9 |
| 7500 | 409 | 13.6 | 173 | 42% | 12 |
| 10000 | 534 | 13.3 | 230 | 43% | 15 |
| 11000 | 592 | 13.4 | 255 | 43% | 16 |
※1R114個
おそらくヤクモノはそこまで悪くないとは思う。ただファインプレーはあまり打ち込んでいないので上限値がよくわからない。そしてこの拾い(40%台前半)ならそこまで上は見込まない方が無難だとも思ってはいる。
あまり触ったことの無い店で、通常時と比べて釘が良いだけを頼りに打つのは、いつもこんな風に手探りになる。出ていたら多分続けていた。そう考えると運次第の部分もある。しかしそれも仕方ない。
前回打った時は1/23くらいで65回くらい当たった記憶がある。これは打ちながら当たり過ぎだとは思った。たまにチェックした時のデータと体感を合わせると、多分1/25〜1/30の中なのだと思う。これ以上は絞れないが、強いて言うならやや1/25寄りか?前回は当り過ぎで今回は当たらなさ過ぎ。
このようにして焦点を徐々に絞っていく。後日にデータを見てみてもっと当たっているようなら基準をすこし甘くすれば良い。こうやって試しながら情報を増やしていき、塩梅を測っていくしかない。
しかしこの過程こそがハネモノならではの醍醐味とも言える。下手の横好きかもしれないが、これを楽しいと思えなければただの苦行だ。そして僕はこのような過程がそれほど嫌いではない。
| Pはねものファインプレー |
| 投資 | 2500個&2000円 |
| 出玉 | 0個 |
| 収支 | -2500個&2000円 |
| 総鳴き数 | 592回 |
| 250玉あたりの鳴き | 13.5回 |
| 拾い(拾い率) | 255個(43.1%) |
| 大当り | 16回(2R7.4R5.9R4) |
| 大当り確率 | 1/37.0 |
※1R114個