どれくらい導入されそう?
編:6月2日からBT機5機種が一斉導入されますが、どれくらいの台数になると予想していますか?
J:まあまあ入ると思いますね。
角:台数があればBTコーナーとか作れるので、そうなればスマスロのAT機と差別化できるかもしれませんよね。
J:ただ正直、一斉導入も必要だったのかなとかは思いますね。
角:なんか盛り上げるために一斉に導入するみたいな感じですもんね。スマスロもヴヴヴ・バキ・リノヘブンが同時に導入でしたが、それに近い感覚で。ホールが対応しやすいという意図もありそうです。
J:開発目線からすると早めに適合させても意味がないので、あんまり歓迎できないってのもあります(苦笑)。
角:たしかに、早く適合させるのも競争の一つですもんね。
J:BTってそんなにバリエーションが多くないんですよ。極端な話、ホールによっては1機種とかでも十分といえるくらいのスペック。そういう意味で、4機種あっても食い合うという形になってしまうかもしれません。
角:BTというよりも、新しいうまい棒とかニューパルが出るってだけだから、前の機種が動いているなら入れればいいし、そうでないなら見送るのも妥当。そういう視線でいたほうが現実的ってことですね。
J:ノーマルタイプのこのすばとかアバサーとかをうまく扱えているホールさんは導入すべきだと思いますが、そもそも「どのホールでも動く」というゲーム性ではないので。
角:ホール側もそれを理解するべきだとも思いますね。今までノーマルタイプを軽視していたホールがBT機を入れても、大きな変化を生むのは難しい。結局ホール次第という部分にはなってきそうですよね。
J:もちろん流行ってほしい気持ちはありますが、あくまでも長期スパンで見てもらって、ホール側にもそれを理解して機種選定をしてもらいたいですね。
角:そういう意味では新たな特色を出すチャンスなのかもしれませんね。みんながみんなにはウケないでしょうけど、ノーマル好きに需要があることも間違いない。
BT機の試験対策
編:エヴァのまごころも発表されて、今後も5号機の復刻が増えそうな気がします。リール配列は5号機では21コマが主流で、6号機のAT機は20コマが主流に変化。その辺、BT機ではどうでしょうか?
J:AT機なら20コマのほうが圧倒的に都合良いのでそうしているだけで、BTはノーマルタイプの延長なので21コマでいいかなとは思っています。
角:そうなるとより5号機の復刻が期待できそうですね。
懐かしの機種の復活にも期待!?
編:うまい棒のようなBIGの獲得枚数をシームレスにアップさせる仕組みだと、現実的にワンBIGどれくらいまで作れそうですか?
J:ゲーム性を担保するなら400枚はちょっとキツイかなと。
350枚くらいが良い感じの落としどころになるのではないかと思っています。
角:獲得枚数が多いほど純増が減るワケで、だらだらしちゃいますもんね。それだとせっかくのノーマルらしさも軽減してしまう。そういう意味で現実的なのが350枚くらいってことですね。
ワンBIG350枚なら現状よりも100枚アップする
編:うまい棒はBIGの後半部
(リリベのボーナス)がCTでした。CTで調整するというのが多くなりそうですか?
J:ものによると思いますね。CTのほうが作りやすいのもあるとは思いますが、その限りではないかと。
角:BIGの獲得枚数もボーナスの種類も結局は試験に通るかどうかだけですもんね?
J:BT機はAT機と違って試験対策が全く通用しないんですよ。通るか通らないかもある程度こちらで予想できてしまう。
角:ホールのグラフを見てもわかるように、ノーマルのほうがAT機よりもスペックに忠実な動きを取りやすい。通るかが予想できてしまうというのはこの理論と同じですね。
J:実はBT機って、そこまで攻めているように見えなくても、適合率はAT機より低いんですよ。
角:それはキツイですね。BTで期待されているスペックを出すことの難しさが現れているような気がします。
J:適合率を高める方法としては、設定を4段階とか、さらにもっと減らしてもいいかと思っています。
角:個人的には3段階あれば楽しめるし、狙いたいなと思えますね。2段階だとスペックやホールの扱いなど微妙になりそうな気もします。
編:うまい棒は4段階設定ですね。5号機には2段階設定のデビルマンや、3段階設定の不二子などもありました。
ノーマルタイプは設定の段階を少なくすることで適合率を高める狙いがある
J:試験対策という意味では、いまはまだ調査中でもあるので、時間が経過すればスペックの幅は広がると思います。
技術介入機は出てくる?
編:技術介入で枚数を上下させることはBT機でも可能ですか?
J:もちろん可能です。そういう機種も出てくると思います。
角:でも、もういまは技術介入機って違うフィールドみたくなってますもんね。あまり流行るとも思えない。
J:打ち手側からはある一定の需要があることは事実なのですが、ホール側からはあまり求められていないというのが現実ではあります。
角:甘い機種だとホールが入れたくないのもわかります。ただ技術介入に関しては、もう俺ですら面倒だと思ってしまう節がありますね。少しくらいなら良いんですけど、ハナビとかバーサスのREGとかになっちゃうと、「じゃあ打たなくていいかな」ってのが正直なところ。
J:我々くらいの4号機を打っていた世代がそう思うって、そういうことなんですよね(笑)
。
一同:わはは(笑)
。(Jさん・角屋・編集のみんなが4号機おじさん)
面白いのだけどREGがあまりにも面倒なのも事実
いまの流行りは枚数より当たりやすさ
編:うまい棒はBIGの獲得枚数が約300枚でBIG確率が約1/290ですが、枚数と確率はだいたいこれくらいのイメージでしょうか?
J:これでも少し攻めていると言ってもいいくらいかもしれません。
角:そう考えると、射幸性は現行ノーマルとあまり変わらないというか。やはり延長という感じがしますね。
J:いま主流のノーマルタイプはボーナス確率が軽くなっていて、たくさん出るからというよりは「当たるから面白い」という打ち手が多いんですよ。
角:ハナハナもスターハナハナで軽くしたのを見ると、トレンドは当たりやすさなのだと実感します。
設定6のボーナス合成確率はハナハナ史上最も軽い1/114
J:こういうトレンドがあるのに対してBTは少し重くなってしまうので、果たしてこれがウケるのかという不安はあります。
角:当たったところで50〜100枚くらい多く取れるだけって考えると、たしかに「当たりやすいほうが楽しい」という人もいるかもしれませんね。
[余談]作っていて楽しいのは?
角:作り手側として、5号機と6号機はどちらが作っていて楽しいですか? 5号機は中期で6号機なら現在なんでしょうか。盛り上がっている時期で比べると、どちらが楽しいでしょう?
J:作っている側からすると、どちらもめっちゃ面白いですね。どっちが面白いかは決められません。ただ、5号機と6号機の遊技規則を比べると同じ部分が多いです。そういう意味では5号機は掘り下げたり、新たな発見があるという面白さがありました。
角:たしかに5号機はどんどん新たな機能が生まれていったというか、未開の地を開拓していくようなパチスロの変化だった気がします。
5号機は画期的なシステムの連続だった
J:それと比較すると、6号機はゲーム性の拡充がメインになっています。作り手側として面白さのベクトルが違うんですよね。
角:4号機から5号機へは全く違うものに変化した。それに比べると5号機から6号機はしっかりと繋がっています。
J:6号機では「突拍子もない・想像もできない」機種って、あまり出てこないんですよね。それに比べて5号機の頃は「これは思いつかなかった!!」みたいなものが多かったです。
6号機はゲーム性や見せ方で差が生まれる
角:5号機が変化していく過程は、打ち手としても本当に面白かったです。パチスロの深みにどんどんハマっていくというか、詳しくなるほどに先が遠くなっていく感覚。詳しい人ほど沼にハマったと思いますね。6号機はゲーム性の拡充という印象です。キャッチーで面白いのは明らかに6号機。
J:5号機のときは「うわ、やられたー!!」みたいな悔しい気持ちを覚える機種も多かったですね。
角:そういう開発同士の見えない切磋琢磨はいいですね。ここで話を戻すなら、BT機に関しては出来ることや可能なことが明確、かつ内規もがんじがらめになっている。そこまで突拍子もないものは出てこない。枚数が多くなったノーマルタイプが市場にどう受け入れられるかってところですかね。
編:となると、版権やコンテンツが大切になりそうなのも納得です。
J:あと先ほども言いましたが、メダル機だともう少し印象が変わると思うんですけどね。
角:ホントそれはありますね。50枚違うときの感覚ってスマスロだとわかりにくいけど、メダルなら嬉しいですからね。「モリモリじゃん!!」ってなる。30パイならなおさら。
編:メダルなら現行のノーマルタイプコーナーにも置けるのも大きいですね。
角:ここ数年でメダルコーナーのスマスロ化は進められてきましたが、その逆は考えにくいですもんね。BT機はメダルのほうがいいっていう世間の流れとは全く逆の方向に行きついてしまいました(笑)。
J:変に期待が先行して、ガッカリされるのも怖いですからね。
角:ですね。現実を伝えるのは大切だと思います。
編:お二人とも、長い時間ありがとうございました。BT機をはじめとして、今後のパチスロにも期待したいと思います。
ジェイさんプロフィール
過去に遊技機メーカー3社で勤務し、10数機種の遊技機開発に携わる経験を持つ。現在はフリーのクリエーターとして遊技機開発に従事。メーカーに属さない立場から、遊技機に関する情報発信や評論活動を積極的に行っている。
角屋角成プロフィール
スロマガ看板企画「決死のパチスロサバイバル」第6弾を制覇し、華々しくライターデビューした。ガチプロとして培った実戦力と鋭い分析眼が持ち味な回胴考察の第一人者であり、現在は当サイトにて「スマスロSランク攻略」を連載中。