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現役パチスロ開発者ジェイさんの回胴再発見

『ミリオンゴッド-神々の軌跡-』のGOD揃いは隠されている? 確率と出現率の違いを解説

いつの時代もGOD揃いは特別

皆さん、こんにちは。ジェイさん@発信する遊技機ブランドプロデューサーです。

ミリオンゴッドシリーズにおいて、GOD揃いは特別な存在です。レバーオン後、突然のブラックアウト。その瞬間に、打ち手は「ここから始まる」という、他の機種にはない強烈な期待感を抱きます。

ミリオンゴッド GOD|ジェイさん 回胴再発見|スマスロ パチスロ スロット 開発者

新台『ミリオンゴッド‐神々の軌跡‐』でも、GOD揃いは最大の見どころです。出現率は1/16384。恩恵としては、GODステージ50G、GG3セット分のストック、さらにはループストックが用意され、期待枚数も3000枚超と言われています。

「本当はGODを引いていたのでは?」という違和感

稼働直後に注目されたのが、「GOD揃いは隠されているのでは?」という話題です。

ミリオンゴッド GOD|ジェイさん 回胴再発見|スマスロ パチスロ スロット 開発者

SNSでは、通常時の押し順ベル成立時に順押ししたところ、GOD図柄や赤7が揃ったとされる挙動が拡散されました。これを見て、「本当はGODや赤7を引いているのに、別の役として隠されているのでは?」と感じる打ち手がいるのは当然だと思います。

5号機までのGOD揃いは、基本的にGODが順押しで揃うフラグを引けば、すぐにリールで見える存在でした。今作のように通常時の押し順ベル時にGOD図柄や赤7図柄が揃って見えると、どうしてもモヤモヤが生まれるわけです。

「フラグ確率」と「出現率」の違い

この話を考えるうえで、まず整理しておきたいのが「確率」と「出現率」の違いです。これらは同じ形式、つまり「1/〇〇〇」の形で表記されるため、ときに大きな違和感を生む存在になっています。

たとえば、ノーマルタイプの『ネオアイムジャグラーEX』でBIG確率が1/273.1と表記されていれば、毎ゲームその確率でBIGフラグを抽せんしていると理解できます。これがいわゆるフラグ確率です。

一方で、AT機の「初当り確率」は意味合いが異なります。本機のAT初当り確率が1/533と表記されていたとしても、毎ゲーム一律で1/533のAT抽せんをしているわけではありません。

ミリオンゴッド GOD|ジェイさん 回胴再発見|スマスロ パチスロ スロット 開発者

内部状態、規定ゲーム数、小役履歴、確定役、CZなど、さまざまな契機を合算したうえで、結果的にどのくらいの頻度でATが出現するかを示した数値です。

これが「出現率」です。当サイト、パチマガスロマガでも「通常時のゲーム数÷GG初当り回数」と紹介されています。

この「フラグ確率」と「出現率」の違いが、今作のGOD揃いを考えるうえで大きなポイントになります。今作のGOD揃いを「毎ゲーム一律で抽せんしているフラグ確率」と見るのか、「どのくらいの頻度で出てくる出現率」と見るのか。ここで受け取り方は大きく変わります。

6号機のスマスロAT機は、ノーマルタイプのように「成立役をそのまま見せる」ことでゲーム性を作っているわけではありません。1つの成立役を押し順や押し位置によってさまざまな停止形に見せることで、複数の役割を与え、ゲーム性に深みを持たせています。GOD揃いの見せ方や出現頻度は、内部状態・ATナビ・疑似遊技・有利区間の切り方や始め方まで含めて設計されており、これは本機だけでなく、多くのAT機に当てはまります。

つまり、本機で打ち手が目にするGOD揃いは、過去作のように「GODフラグを引いて、それがそのままリールに表示される」というフラグ確率ではなく、遊技全体を通じた出現率として設計されており、通常時の押し順ベル時に順押しした結果、GOD図柄や赤7図柄が揃って見えたとしても、それは「出現率1/16384として示されているGOD揃いが、ナビによって隠された」という意味ではありません。

過去のGODは、引いた瞬間に恩恵が積まれた

今作のGOD揃いを考えるうえで、もうひとつ重要なのが「有利区間」です。

5号機までのGOD揃いは、引いた瞬間に恩恵が積み上がる感覚で設計されていました。複数のGGストックが付いてくる。ループストック分にも期待できる。GODを引いた瞬間に、その後の出玉の未来が内部的に積まれていくようなイメージです。「GOD in GOD」という言葉が生まれたように、GOD揃い後のGGを消化していく最中に、さらにGOD恩恵を積み上げていくことも可能でした。

しかし、6号機スマスロには有利区間があります。同一有利区間内で差枚数+2400枚に到達すると、有利区間は終了します。有利区間が切れれば、その区間で管理していたストックなどのAT関連情報もリセットされるため、過去作のようにGOD恩恵を積み上げていくことはできません

では、6号機のGOD揃いの期待感は、有利区間終了とともに終わってしまうのか。ここに今作の工夫が見えます。

有利区間頭のG-ZONEが期待感をつなぐ

今作では、有利区間が切れたあと、新しい有利区間の頭をG-ZONEから始めることで、シームレスに引き戻しへの期待を継続させています。さらに、この有利区間頭に強いループ性能を持たせることで、差枚数+2400枚を超えても、まだ期待感が続く設計になっています。

ミリオンゴッド G-ZONE|ジェイさん 回胴再発見|スマスロ パチスロ スロット 開発者

内部的に有利区間は切れている。しかし、打ち手の期待感は切れていない。ここが、スマスロ時代のGOD揃いにおける重要なポイントです。

過去のGOD揃いは、引いた瞬間に恩恵を積み上げる設計でした。一方で今作のGOD揃いは、新しい有利区間での期待感まで含めて設計されています。こうしたモヤモヤは、過去作におけるGOD揃いの設計と、スマスロAT機の設計思想がぶつかっているからこそ生まれているのです。

もちろん、過去のように毎ゲーム一律で抽せんされ、「引いたら見えるGOD」が好きだった人にとっては、違和感が残る部分もあると思います。ただ、6号機の規格の中で1/16384という出現率、3000枚以上という期待枚数、そして差枚数+2400枚を超えた先にも用意された引き戻しの期待感。これらを合わせて見ると、『スマスロ ミリオンゴッド‐神々の軌跡‐』は現行ルールの中でGODらしさを再設計した一台と言えるのではないでしょうか。

(C)UNIVERSAL ENTERTAINMENT
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